今回は　初孫誕生の出来事である。

　我　親父殿は　こよなく　我が子を愛し

　家族を愛し　身内を愛する

　何より　人が集まる事が大好きな

　誰よりも　寂しがりやな　親父殿

　そんな　親父殿に初孫誕生の時がやって来た

　そう　私の第一子である

　元気な男の子である
　

　退院して２～３ヶ月程実家のお世話になる予定

　だったのだが・・・

　子供の名前を　私達は考えていた

　　（当たり前だが）

　「トウマ」　と言う名前に決定

　画数やら　色々調べて出した結果だ

　退院初日に　親父殿に報告したのだが

　親父殿は　自分で孫の名前を考えていたのである

　だが　今まで一言も　そんな話しは聞いていないのである

　母君さえも　知らなかったのだ。

　事前に言ってくれれば・・・

　「ミズギ」　と言う名前を　お寺さんで決めきたのだと

　だが　私の報告を聞いた瞬間　親父殿の顔つきが変わった

　理由など聞く前から　　トウマの　ま　の字は

　あの有名な宗教家　　「麻○　」の麻だぁ～

　「暴走族のような名前だ」

　何て失礼な。　名前に麻が付く人に申し訳無いわ

　と　思いつつ　ひたすら親父殿のイチャモンを聞いていたのだ

　余りのクドさに　私も腹がたってきた

　最初から可愛く　言ってくれたら　初孫なので

　その名前でもいいや
って考えていた私だが

　もう　そんな気など　吹き飛んだ

　私も親父殿のDNAを色濃く受け継いだため

　バトル突入
である。

　結局　決着はつかず　私は　もうこれで決定だぁ

　と　コンピューター占いで　調べた　一番良い名前

　「○都」　と名付けたのだ

　その後　学校で　自分の名前の由来を

　授業参観で発表する事になるのだが

　私は　必死で言い訳を考えていたのだ

　何故に
　　　さすがに親父殿とバトルの末

　決まったとは言えないよな

　話しはここでは終わらない。

　その日から　親父殿は　孫を　

　「赤ちゃん」と呼ぶようになったのである

　赤ちゃん泣いてるぞ！　赤ちゃん　オムツは?

　誰よりも早く　泣き声を聞きつけ　見に行くのだ

　そして　頼みもしないのに　お風呂はさっさと

　自分で入れるのだ。

そんなに気になるなら　自分が抱いてやればいいのに

　私とバトっただけに　意地があるのだろぉ

　何とも　小さい意地なのだが・・・

　だが　私は知っている

　お風呂で　「○都はお風呂が好きかぁ
」と

　甘い声で喋っていた事を

　私は知っている

　私の見ていない所で　オリジナルの爆笑子守唄を

　歌いながら　あやしている所を

　意地っ張りな親父殿ゆえに　素直になれないのだ。

　その後　ブツブツ嫌味を言われるのに我慢が出来ず

　私は１ヶ月で　自分の家に帰ったのある

　その後　親父殿は　こっぴどく　母君に怒られたのだった

　親父殿が　「○都」　と私の前で呼ぶまでに

　かなりの時間がかかったのは言うまでもない